通勤時の音楽鑑賞用に長らくRADSONEのES100を利用してきましたが、駅構内ではbluetoothが切れがちで音も悪くなるのでUSB DACを購入しました。
ESSとCirrusLogicではなくAKMを選ぶ理由
DACの状況ですがAKMの工場火災でICが調達困難になった影響が大きく、現在の市場は中価格帯をCirrusLogic、中価格帯から高価格帯にESS、一部の高、中価格帯にAKMという悲しい状況になっています。
私はやはりAKMの音楽的な音が好きなのと、ESS系は据え置き型のFiilo K3ESを持っているし、CirrusLogicは市場に出回りすぎていて面白くないということで、購入チップはAKMに決定です。
製品ですが、、ほぼAKMチップの採用製品が無いので中国のAKLIAMというメーカーのPD5にしました。
AKLIAMですが、大手メーカーというよりもまだまだベンチャーという感じの会社の様です。応援したくなります。
AKLIAM PD5のレビュー
こちらがAKLIAM PD5のパッケージです。
中国製品にしてはパッケージが簡素です。薄い紙で出来ていて全体的にコストを抑えた造りになっているのが分かります。
パッケージの中身ですが、DAC本体とUSBのCtoCケーブル、パソコンにつなぐ用のUSB-CtoAの変換アダプタ、説明書という必要最低限の構成です。
天板にはLEDが入っていますが、見えないですね。。通電するとほのかに赤く光ります。
スマホとは独立した、最終位置を記憶する100段階のボリュームがあります。長押しで音量の高速調整が可能です。この独立ボリュームが付いていないUSB DACがたまにあるのですが、不便すぎるので買わない方が良いです。
ゲイン調整ボタンがマルチファンクションキーになっています。
ゲインは長押しでLow/Hiに切り替わります。ゲインを押して次に音量+を押すと曲送り、-で曲戻しになります。
最近のデザインに倣って透明で中のチップが見えるようになっています。これ、、ノイズのシールドという意味では確実に鉄板で囲っている方が良いんですけどね。まぁブームですから仕方ない。
そしてこちらが、わが日本が誇る旭化成のAK4493SEQチップです。
S/Nは125dB、THD+Nは-115dBとスペック上はそこまで突出したものではありません。もはやチップの性能は人間の感知できる限界値に近いので、組み込みやすさや音の傾向の勝負になっています。
つなげるイヤホンの端子は3.5mmのアンバランスと4.4mmのバランス接続です。最近はバランスが2.5mmじゃないので困る。
AKLIAM PD5の音質レビュー
さっそく音のチェックですが、今回はUSB Audio Player PRO(課金済み)とNICEHCKのHimalaya、曲はM3の戦利品で聞いていきます。
比較対象は差が出やすいと思うFiilo K3ESです。
当時のESSのモバイル用フラグシップES9038Q2Mを積んだモデルです。
うーん、正直な感想としてはK3ESの音に近い。
低音域がK3ESは膨らみがちなところをPD5はタイトで量感が少ない。。ぐらいで大きな音の方向性の違いは感じられないです。
高音域の伸びは気持ちP5の方が上かな。思っていたよりも音の線が細めでAKMの割には音がすっきりしてます。デジタルっぽさが全くないのは良い。どちらも普通に音楽として聴ける解像度が高く、音に奥行きと立体感があります。
このくらいの値段のDACだとCX31993を搭載した2000円ぐらいのドングル型DACと天と地ほどの差を感じることができます。
海外のレビューも数件あったので見ましたが、総じて値段を考えると素晴らしい音、ただしAKMの音とは少し違う。という感じだったので、私の感想もあながちズレていないかな。
ASIO Driver
ASIO Driverは公式のが一応ありますが、Foobar2000では初期化エラーで動きませんでした。
なので最初からASIO4ALLドライバを入れてしまうのが良いです。これでちゃんと動くので問題ないです。(foobar2000の作者はそもそもASIO否定派)
発熱
音楽再生中はほんのり暖かい程度なので問題なさそうです。
バッテリー消費量
バッテリーをもりもり減らしていくので、長時間の運用にはモバイルバッテリーを持っていないと不安になります。
私はLG V20をDAP代わりにしてPD5と繋いで使っていますが3000mAhのバッテリーで7時間ぐらい使えます。
まとめ
AKLIAM PD5ですが日本に代理店が無いため、Aliexpressからの購入になります。
オフィシャルストアからの購入であれば問題ないので興味があればどぞ、発送は中国からですが購入から5日ほどで届きました。
思っていた音の方向性とは少し違いましたが、人間の耳というのは適当なものでAKMのチップが入っているという事実だけで心地よくなってきます。
とはいえESSのK3ESは今もあまり好きでは無いので、、なんででしょうね。考えてもしょうがない、好みなんてこんなもの。
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